前歯部一歯欠損症例 - 1
前歯部一歯欠損症例 -2 <<
前歯部二歯欠損症例
上下顎多数歯欠損症例
咬合崩壊症例
.
インプラント治療において審美的結果を獲得する事は、非常に難易度の高い治療術式と言えます。特に、中切歯と呼ばれる最前歯部の症例にて、両隣の歯に全く治療を加えず審美的な結果を得る事は熟練した治療技術を持って初めて達成できる治療です。
他のページでも述べましたが、審美的結果の獲得には、歯肉の形態を左右対称にする事が困難な為です。ともするとインプラントの歯が長く見えてしまったり、歯肉のラインが平坦になってしまう事が多いのです。
患者さんが初めてお見えになった時には、既に中央の歯を一本失った状態でお見えになりました。その部分を補うために、失った歯に被せてあったセラミックが両隣の歯に強力な接着剤で止めてありました。
よく見ると張り付けてある歯(写真向かって左)の周りの歯肉が、隣の歯の歯肉よりも凹んでいる事がわかります。この前後的な歯肉の幅の差が治療に大きく影響するのです。 従って歯を獲得して機能を回復させるための治療と自然観のある歯肉形態を回復させて、審美的結果を獲得するための治療の2つを施術しなければなりません。
上記の治療結果は、2003.5.31/6.1 OJ (Osseointegration Study Club of Japan ) 2ndミーティング 於:笹川記念館、にて行われた学会で「審美的インプラント補綴における問題点 ー上顎中切歯施術における臨床的考察ー 小川洋一」で発表しました。