DHstyle09|インプラント治療に必要な知識5

チームで実践!インプラント治療 ー求められる活躍のステージー
ーこれから必要とされる歯科衛生士の職務ー

東京ステーション歯科クリニック/東京インプラントセンター 小川洋一
             岩井理子

DHstyle 9月

インプラント治療に必要な知識⑤ ーまとめー

DHたまご右向き01.jpgこの号でお伝えしたかったことは...

リスクの抽出です。
歯科臨床にとって大切な事の一つに長期予後の獲得があります。現在の口腔内の状態、治療後の口腔内の状態に変化が生じる可能性があるのか無いのか。可能性があるなら、それはどんなことから生じるのか。

患者さんと話をするときに、いろいろなことを知っておかないと、話を上手に伝える事は出来ません。
はじめは、パノラマX線写真を見て考えてみましょう。
いろいろなことが見えてくると思います。そして患者さんの時間軸の経過を追ったレントゲンがあれば、もっと、もっといろいろなことが見えてくると思います。

メインテナンスの時、患者さんと一枚のレントゲンでいろいろなことがお話しできる事は、患者さんと良好なコミニュケーションをとることが出来ると同時に、患者さんのモチベーションを上げることにも役立つでしょう。

予後を不良にする、数々のリスク因子を科学的根拠を基に解説しました。口腔内を見たとき、上記のリスク因子を当てはめながら見てみて下さい。

きっと患者さんも、ご自身の口腔内の環境に興味を持ってくれる事でしょう。

9月号のポイント


X線写真の読影に必要な基礎知識を学びましょう。
 歯周炎・局所的為害因子・根分岐部病変の予知性について
 ・歯周炎の予知性
   重度の歯周炎では歯槽骨かが歯根長全体の半分以上を喪失していることから、咬合支持力が低下している。
    →結果、感染だけではなく力に対するリスクも高まる。
   侵襲性歯周炎の局所型
    →歯周組織破壊が起こっている部位において局所的因子が存在しない。
   慢性歯周炎の局所型
    →歯に関連している局所的為害因子を検証する必要がある。
 ・局所的為害因子
  *解剖学的な因子
   ①歯頸部エナメル突起(エナメルプロジェクション)とエナメル真珠(エナメル滴)
   ②根分岐部の解剖学的形態と位置
   ③歯の植立位置と歯根の近接
   ④隣接面の離開
   ⑤歯根の裂溝と陥没
  *その他の因子
   ①歯冠修復物の辺縁不適や生物学的幅径
   ②歯内疾患
   ③歯根破折
   ④歯根外部吸収
 ・根分岐部病変の予知性
   歯周病後も根分岐部病変を有する歯
   →メインテナンス良好 喪失率約30%
   →メインテナンス不良 喪失率約70%
   →メインテナンス悪  喪失率約90%

 要治療歯と既治療歯の予知性について
 ・フェルール
   支台歯からの残存歯質
   →日常臨床での重要な診断基準
 ・非外科的歯内療法と外科的歯内療法
   歯内療法を要する歯は失活歯であり、フェルールの有無によって歯を喪失するリスクが高くなること、
   再度の歯内療法や外科的歯内療法を行った歯は更に予知性が低くなると認識しなければならない。
 ・ブリッジ
   歯内療法後、つまり失活歯の予後も併せて考察し、ブリッジの予後のリスクを複合的に考える必要がある。

患者と歯科医院の架け橋になりましょう。
 医療を提供する側と受ける側の認識が異なることは多い。
 →今後起きるかもしれない事象について根拠をもって患者教育することが重要。
 →あらかじめいろいろな知識を備えたうえで臨むことが必要。


10エナメル真珠とプロジェクション01-[更新済み].jpg

エナメル突起とエナメル真珠

11根分岐部の解剖学的形態01-[更新済み].jpg

根分岐部の解剖学的形態と位置

12叢生01-[更新済み].jpg

歯の植立と位置。叢生によるエナメル質の位置の非連続性は、歯槽骨の非連続性は、歯槽骨の非連続性となり骨縁下ポケットを形成する。これはインプラント埋入位置の非連続でも同様である。歯軸の傾斜は力に対するリスクが高まる。

13智歯01-[更新済み].jpg

智歯の為害因子。埋伏した智歯の歯冠(エナメル質)の位置関係によっては、第2大臼歯遠心に致命的な骨吸収やカリエスを引き起こす。萌出位置の異常は食片圧入と力に対するリスクが高くなる。

14歯根の近接01-[更新済み].jpg

歯根が近接すると、感染した場合に容易に歯周組織が喪失する。これはインプラント間においても同様である。

15隣接面の離開01-[更新済み].jpg

隣接面の離開。適切な隣接面のコンタクトを保つことは、長期的な咬合の安定の要素となる。隣接面の難開が生じると、食片の圧入、それによる歯の移動、更に咬合の変化となり局所的為害因子となる。

16裂溝01-.jpg

盲孔と歯根の裂溝。盲孔に沿って深い骨縁下ポケットを形成する。

28フェルール01-.jpg

フェルール(支台歯形成後の残存歯質)高さが2mm以上、厚みが1mm以上の有無が判断基準となる。

歯科衛生士は、チーム医療の観点からそれぞれの治療の段階で患者説明を担うことが求められています。
患者と歯科医院の架け橋として、あらかじめいろいろな知識を備えて幅広い話を展開していきましょう!

詳しくは、DHstyle9月号をどうぞ。

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