DHstyle 3月
伝わる検査結果書類の作り方① ーまとめー
この号でお伝えしたかったことは...
これからの歯科衛生士の業務が、初期治療とメインテナンスだけでは無いことは今まで述べてきました。
患者さんに積極的に治療に参加しようとする意欲をわかせること。そのその動機づけをする事。そして心地よく治療を受ける環境整備をする事...
そのために、接遇マナーも必要だけど、最も大切なことは幅広い専門知識をベースに、患者さんとしっかりとしたコミュニケーションをとる事...
コミュニケーションの第一歩は、現状の説明と治療計画の説明です。
患者さんに説明するために、絶対に役立つツールを公開します...!
スタディモデルと検査所見です。この二つは患者さんとのコミュニケーションを良好に構築するために、とても良いツールとなります。
院内にラボがないと、どうやって咬合器に模型が付着されてくるのか解らない歯科衛生士の方も多いでしょう。
これを知っているか知らないかでは、仕事のレベルも変わりますし、理解していれば説明に迫力がでます...(^_^)v!
咬頭嵌合位と中心位、2つのスタディモデルわかりますね。
もう一つは検査所見です。パソコンを使っての書類作りは、これからの歯科衛生士には欠かせません...!
3月号を読めばパソコンが苦手な人も、所見作りが出来るようになります。
ぜひ、3月号を片手に書類を作成してみてくださいね。
3月号のポイント
・検査情報の整理
診断用模型の咬合器へのマウント
画像管理
チャート
知ることにより患者さんに説得力のある説明ができます。
・検査結果書類の作成準備
自分に合ったパソコンソフトを利用して編集をしていきましょう。
傾きや大きさの不揃いは患者に説明する時の阻害要素になるので気をつけましょう。
診断用模型の咬合器へのマウント
*画像はクリックで拡大表示されます。
図1 咬頭嵌合位と中心位の2つの模型作成時の記録。左よりアンテリアジグ、咬頭嵌合位と中心位を咬合採得した記録、上下全顎石膏模型各2個、DENARマウンティングプレート4個、スライドマチックフェイスボウで採得したバイトフォークとメジャーリングボウを連結した記録。
図2 上顎石膏模型。印象に気泡があると石膏模型では凸の気泡として存在する。咬合面も含めて多数観察できる。
図3 凸の気泡は実際の口腔内には存在しないことから、鋭利で繊細なナイフで取り除く。
図4 石膏模型上の左上6の気泡を除去した状態。他の石膏模型上の歯も同様の作業を行う。気泡の無い印象採得を行う事ができれば、口腔内と模型の誤差が少なくなる。
図5 すべての石膏模型は図3の作業を行い、外形辺縁部もトリミングを完了させる。咬頭嵌合位と中心位を咬合器にマウントする準備が整う。
図6 咬合器にマウンティングプレートとトランスファージグを設置し、フェイスボウ採得したバイトフォークを連結。そのバイトフォークへトリミングされた上顎石膏模型を適合させる。上顎石膏模型のマウントする面はあらかじめアンダーカットを付与しマウント材を石膏模型が外れにくい状態にする。
図7 マウンティングプレートと上顎石膏模型の間へマウント材を注入する。
咬頭嵌合位をバイト用のシリコーン材で咬合採得した記録。接触点が穿孔している。
図9 図8の咬合採得した記録はシリコーン材に弾性が存在するためアンダーカットある。そのため石膏模型に適合するように咬合採得した記録をトリミングする。精度良く石膏模型に咬合採得した記録を設置し、穿孔部を鉛筆で印字する。
図10 咬頭嵌合位の接触点が印字された下顎石膏模型。
図11 上顎石膏模型も図9と同様の作業を行う。
図12 咬頭嵌合位の接触点が印字された上顎石膏模型。
図13 上下石膏模型に印字された接触点を指標にマウントされた上顎石膏模型に下顎石膏模型を設置した右側面観。
図14 図13と同様の左側面観。
図15 2台の咬合器に咬頭嵌合位で設置された石膏模型を棒とワックスで動かぬように固定する。
図16 2台の咬合器に咬頭嵌合位で石膏模型がマウントされた状態。左の石膏模型は中心位でリマウントを行う。
図17 咬頭嵌合位でマウント完了後、固定用の棒を外した右側面観。
図18 図17と同様の左側面観。両側とも精度良くマウントされているのが観察できる。
図19 1台の咬合器は咬頭嵌合位から中心位ヘリマウントを行う。中心位で咬合採得した記録とアンテリアジグを準備する。
図20 図19の咬合器の石膏模型にアンテリアジグと中心位で咬合採得した記録を可及的に適合させる。石膏模型が開口状態になるためインサイザルポールが浮いているのが観察できる。
図21 図20のインサイザルポールを浮かないように調整する。
図22 咬頭嵌合位から中心位へ、リマウントするために下顎石膏模型を外す。
図23 図22の上顎石膏模型に中心位で咬合採得した記録とアンテリアジグを設置し、下顎石膏模型を精度よく適合させる。図20とは異なり、中心位で咬合採得した記録が石膏模型に隙間なく設置されているのが観察できる。石膏模型が動かないように図15と同様に固定する。
図24 下顎石膏模型が中心位でリマウントされた状態
図25 診断用模型は患者の説明時にも使用するため、マウント部は再度マウント材を綺麗に添加し形態をなだらかにする。マウント材硬化後、耐水ペーパーで滑らかに仕上げる。
図26 右が咬頭嵌合位で、左が中心位で石膏模型がマウントされた状態。これらのたくさんの緻密な行程を経て精度のよい診断用模型が完成する。
検査情報の整理は、伝わる検査結果書類作成への第一歩です!
的確に状態を捉え、間違いのないようきちんと整理しましょう!
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